上海浦東国際空港における新規航空便の就航申請の受理がペナルティによって中止されていると報道されている。
報道によれば、上海浦東国際空港の3月、4月の正常運行率が民航局の要求する基準を満たさなかったため、6月1日以降の新規の臨時便、チャーター便、定期便の申請受付停止を5月に引き続き停止するとしている。
併せて、厦門、福州の空港についても同様に6月からの新規就航を停止すると発表されているようだ。
資料によると今回のペナルティは2015年10月以降4度目のペナルティ発令となっており、10月のペナルティの理由としては同年8月に正常運行率が70%以下に低下したため10月の新規就航が制限されたとのこと。
その後も2015年11月、2016年5月と繰り返しペナルティを受けており、6月も5月に引き続いての新規受付停止のペナルティとなっている。
いずれも定時運航率の低下問題が原因であるようで、都度改善を行って定時運航を回復しているが、現状の施設・運用では飽和状態に達しつつあることが露呈する状況となっている。
これにより、例えば現在増え続けている中国から日本への直行便の増加なども制限を受けることになり、中国側の空港の問題で日本への観光客増加にストップがかかるかもしれない状況になっている。
上海浦東国際空港の関係者によれば、この定時運航の妨げになっている原因として、エプロン(駐機場)不足と、誘導路の複雑さが挙げられるという。
このうちエプロンについては、現在135機分が設置されているが、うちボーディングブリッジ接続、つまりターミナルに到着する固定スポットは70機分しかなく、割合としてたった52%しかない。
そして今後上海ディズニーランドの開園や上海自由貿易区の拡大を考えると、191機分のエプロンが必要と見込まれており、ますます容量不足が深刻化する状況が予測されている。
また2013年から始まった固定エプロンの拡大工事が逆にオープンスポットに駐機する航空機を増やす結果となり、誘導路上の平面交差を増加させ遅れの原因となっているとのこと。
上海浦東国際空港では、現在南側にサテライトターミナルを建設中で70機分の固定エプロンが増設される予定だが、2019年供用開始予定となっており、あと3年は現状のままのようだ。
これらの要因に加え、従来から問題となっている上空の空域不足も抜本的な解決には至っていない模様。
昨年春に第四滑走路が供用開始となり、滑走路の面ではキャパが大幅に拡大したように見える上海浦東国際空港だが、結局は地上設備などが追い付かず、しばらくは大幅な容量増加は見込めない状況のようである。
上海では北京のような新空港の構想もまだ具体化していないことから、恐らく2019年のサテライト完成までは抜本的改善が見込めず、発着回数の増加も夜中など特殊な時間帯に限られ、しばらくは頭打ちが続くと予想される。
このため、当面の国際航空便増加の、例えば日中線の航空便増加のターゲットは三大都市以外の地方空港に移っていくと予想される。
上海周辺で言えば、寧波や常州、南通などが比較的キャパに余裕がある空港として注目を浴びそうで、暫くはこれらが上海浦東国際空港や上海虹橋国際空港を補完する空港として発展してく可能性が考えられる状況となっている。
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