上海浦東国際空港から上海虹橋国際空港(上海虹橋駅)への乗継ぎ移動手段を比較する

上海市には国際線や国内線の幹線路線が主に就航する上海浦東国際空港と国内線と一部の近距離国際線が就航する上海虹橋国際空港と言う2つの国際空港が存在し、上海市の中心部を挟んで東西に分かれている。
上海浦東国際空港は上海市の中心部から東側に30キロ以上離れた東京の成田空港のような存在であり、上海虹橋国際空港は市の中心から約10キロ西に離れた東京の羽田空港のような存在である。
また上海虹橋国際空港の隣には、上海虹橋駅と言う高速鉄道(日本で言う新幹線)専用の駅があり、近隣の杭州、南京、蘇州などのほか、遠く北京や深セン、成都などへの長距離を走る高速列車もここを起点としていて、今や上海駅に代って上海の鉄道の玄関口になっている。

 こういった上海の状況の中、我々外国人はそのほとんどが上海浦東国際空港に到着することになるのだが、上海市内ならともかく近隣都市へ移動する場合は上海虹橋駅を起点とした高速列車に乗り継ぐ必要があり、国内の小都市への国内線搭乗にもやはり上海虹橋国際空港に移動する必要がある。
そこで、今回改めてその移動手段を比較検証してみることにした。

上海浦東国際空港から上海虹橋駅(上海虹橋国際空港T2)への交通路線図
上海虹橋国際空港(上海虹橋駅)へのルートが示されている。

A.タクシー
どの都市でも同じだが一番容易かつ金額が高いのがタクシーで移動する方法である。
平均計測だと上海虹橋駅まで60分240元との結果が出ている。
実際はもう少し、早く着きそうで渋滞に巻き込まれなければ50分くらいまでに短縮できるがこれらはやはり時間帯と天候による。
まあ上海のタクシーは安全になっており、それほどの危険や遠回りされることもないので、1人の利用はともかく、数人で乗車ならばそれほど高い移動手段とは言えないだろう。
ただ、言葉の面でやや不自由なのが運転手とのコミュニケーションで、中国語が少しできるかどうかで快適性も変わってくるだろう。

上海市のタクシー
上海市のタクシー

B.リムジンバス
リムジンバスの機場1線が上海浦東国際空港から上海虹橋枢紐東交通中心(上海虹橋国際空港T2・上海虹橋駅)へを結んでいる。
所用時間と運賃は虹橋枢紐東交通中心まで60分30元であり、もっと短縮されることもあり、実はタクシーと実質の走行時間は変わらない
上海のバスはタクシー並みに飛ばすので、所要時間そのものは変わらないのである。
 差が出るのは出発までの待ち時間であり、機場1線の運行間隔は15分~25分となっていて、走行時間が同じだとすると最大25分の差が生まれる。

 運賃はタクシー運賃に比べ約1/7~1/8となるので、この発車までの待ち時間を待てるかどうかで選択が決まりそうである。
 ちなみにリムジンバスの乗り心地はそれほど悪くなく、まあ隣の席に巨漢の人が来ない限りタクシーに比べ大変ということもない。

上海浦東国際空港のリムジンバス機場1線
リムジンバス機場1線

C.リニアモータカー+地下鉄2号線
上海浦東国際空港には世界初の超高速営業運転を行なっているリニアモータカーが運行されている。
但し上海の中心部までは通じておらず、路線は上海市の市街地の東端の龍陽路駅までで、ここから上海地下鉄2号線などに乗り換えなくてはならない。
 上海虹橋駅までリニアモータカーが乗り入れる計画は以前からあり、ルートも決まっているが沿線予定地の住民の反対などあって今のところ実現していない状況になっている。
 さてリニア+地下鉄2号線で移動した場合、所要時間と費用は64分56元(リニア50元+地下鉄6元)となっていて、リニアの切符窓口で当日の航空券を提示したり、上海公共交通カードを使用して自動改札に直接入場すると10元引きとなる。
 移動時間の正味はリニアが8分、地下鉄が46分で乗り換え時間が含まれるがリニアの待ち時間が最大で20分程度見込まれるため、トータルでは84分程度を見込む必要がある。
 つまりリムジンバス利用より運賃がやや価格が高い上に時間がかかるルートになっており、リニアに記念に乗車する目的が無ければ、上海浦東国際空港から上海虹橋駅(空港)への移動方法としてはそれほど効率的な選択肢ではないと言えるのが+この方法である。

上海浦東国際空港のリニアモータカー「トランスピッド」
上海のリニアモータカーの車両

D.地下鉄2号線のみで移動
上海の地下鉄2号線は上海浦東国際空港から上海虹橋駅(上海虹橋国際空港)までを結ぶ長大な路線となっており、この路線1本で空港間或いは上海虹橋駅の高速鉄道(新幹線)への乗換移動が可能になっている。
 ただ、区間により乗客数格差があるため全線の通し運転は行われておらず、広蘭路駅で4両編成の列車から8両編成への列車への乗り換えが必要になる。
 地下鉄のみで両空港間や上海虹橋駅まで移動した場合の運賃は8元で所要時間は正味93分ほどかかるが、運行本数が多いため待ち時間を含めてもプラス10分くらいを見れば十分足りる。
 なお上海虹橋駅や虹橋第2ターミナルでは地下に到着する為、出発ロビーに移動するのに垂直移動があり、できればプラス5分くらいは見た方がよいだろう。
 このように全線地下鉄で移動すると、他の手段に比べ20~30分は余計に時間がかかるが、運賃は圧倒的に安くでタクシーの1/30、リムジンバスの1/3以下であり非常にリーズナブルな移動手段であることがわかる。

 ただ費用と所要時間以外の面で大きく違うのは移動時の快適性であり、地下鉄2号線では快速運転が行われていないために、完全各駅停車となっていて頻繁に停車して乗り降りする客も多く、あまり落ち着いた環境とは言えないのである。
さらに2号線の列車はそれほど座り心地が良いとは言えないプラスチックのロングシートの椅子であり、加えてほとんどが地下を走るルートのため1時間以上景色が無い状態になり、実際の所要時間以上に心理的疲労を感じる移動手段となる可能性があるルートである。

上海地下鉄2号線
圧倒的に安上がりの移動手段

お金をとるか、快適性をとるか、はたまたバランスで選ぶか、各手段各様の特徴があるので、是非参考にしていただきたい。

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