上海では2010年の上海万博以降、地下鉄に乗る際に、荷物をX線検査機に通して検査を受けるのが慣例になっている。
市内の駅などでは大きな荷物だけ検査を受け、ハンドバッグなどの小さな荷物は検査を免除されるが、空港駅などでは全員が必須となっている。
このようなルールのため、上海浦東国際空港の地下鉄駅などでは検査を受けるための行列で改札を抜けるまでに10分以上かかってしまうことがざらにある。
特に夕方など到着便が多い時間帯には検査行列がとても長くなり、先を急ぎたい利用客にとってイライラする原因となってしまう。
しかしである。
実はこの行列を回避する裏ワザが存在する。
それはどんな裏ワザかと言えば裏を利用する裏ワザである。
煙に巻く回答で申し訳ないが、地下鉄の改札口で検査行列が発生するのは五洲中路と呼ばれる中央の通路側の改札口にほぼ限られる。
五洲中路は第1ターミナルと第2ターミナルを結ぶ中央通路になるため、人の往来が多く地下鉄の改札も常に混むのである。
ところが地下鉄の上海浦東国際空港駅にはもう1箇所改札口があり、五洲南路と名づけられている南側通路にも設けられている。
五洲中路側の改札口から見るとちょうど裏側の位置となりこちらからも駅に入場出来るようになっている。
実はこの改札口はほとんど混まないので、ほぼ行列に並ぶことなく安全検査を受けられ、さっさと駅構内に入ることが出来るのである。
つまり駅の裏側から入る裏ワザである。
移動経路としては五洲中路の改札口を正面に見て、右側のマクドナルの看板の見える通路を抜けて行くのが近道となっている。
どうしてこの差が出るのかの理屈を書けば、空港の到着ロビーの北側に出てきた利用客からすれば、距離的に近い中央通路から地下鉄駅に入場しようとするのが通常の選択である。
さらに単純推測で両ターミナルの南側の到着客の半分が地下鉄乗車のために五洲中路を利用すると考えると、北側の到着客と合わせて全体の4分の3が五洲中路の改札口を利用しているのである。
それ故に五洲中路側には常に検査行列が発生すると考えられる。
逆に言うと五洲南路側の利用客はその3分の1しかいないことになる。
よって、荷物検査で並ぶのが嫌な方は少々面倒でも五洲南路の改札口に回れば利用客が少ないのでスムーズに入場出来る。
五洲中路と五洲南路は歩いても数分しかかからない程度の距離なので、行列に並ぶよりは早く入場できるだろう。
もちろん裏側とて行列ゼロの保証はないが少なくとも空いているのは確かである。
ちなみに、同じように2つのターミナル間の北半分に配置されているリニアモーターカーの駅の場合は、そもそも改札口自体があまり混まないのであるが、やはり五洲中路に面した改札口より裏にあたる北側の五洲北路の改札口の方が空いているようである。
よってリニアの場合は入場行列を避けたかったら北側の五洲北路から駅構内に入るのがベターチョイスとなる。
空港は常に行列の多い場所ではあるが、少しでも時間を節約したい方は参考にして頂ければ幸いである。
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